埼玉県川口市で自殺した高校1年生が、中学生の頃に3度自殺未遂を図っていたことがわかりました。
亡くなったのは、小松田辰乃輔くん(15)です。
3度も自殺を図る前に周囲の人は、止めることができなかったのでしょうか?
小松田辰乃輔くんが通っていた中学校、自殺現場、自殺の理由、学校の対応、直筆のメモ、児童生徒の自殺者数の推移、世間の声をご紹介します。
目次
報道概要
この件に関する、報道概要はこちら。
埼玉県川口市立中に在籍中、いじめ被害を訴えて自殺未遂を3回繰り返した小松田辰乃輔さん(15)が8日未明に市内のマンションから転落して死亡していたことが9日、関係者などへの取材で分かった。自殺の可能性があり、市教育委員会が事実確認を進めている。
いじめ被害を訴えて3回自殺未遂を繰り返していたようです。
そして9月8日未明、ついになくなってしまいました。
学校はいじめの事実を把握していたのでしょうか?
小松田辰乃輔くんが通っていた学校について、調べてみましょう。
小松田辰乃輔くんが通っていた中学校は戸塚中学校
小松田辰乃輔くんが通っていた中学校は、大手ニュースサイトでは公表されていません。
しかし公立の学校ですので、川口市内の学校を調べることである程度絞り込むことができそうです。
一覧を添付しましたので、ご興味のある方はご覧ください。
続報で、小松田辰乃輔くんが通っていた中学校は戸塚中学校だということがわかりました。
裏付けとなる情報がないか調べると、新聞にも学校名が掲載されていましたので間違いなのではないでしょうか?
次に、参考として自殺現場の画像をご紹介します。
自殺現場
自殺現場を地図で確認するとこちらです。
詳しい住所は出ておりませんが、文春オンラインに自殺現場と思われる写真が掲載されていましたので共有させて頂きます。
小松田辰乃輔くんは、ここから飛び降りたと報じられていました。
自殺したマンションの場所がわかりましたら、学校の特定も大きく進むと思われますのでこの画像のマンションに見覚えるのある方は情報を頂けますと幸いです。
かなり高いマンションで飛び降りるのもとても勇気が必要だったことでしょう。
そこまでして、行動せざる得なかった小松田辰乃輔くんの自殺の理由を確認してみます。
自殺の理由
小松田辰乃輔くんの自殺の理由は、やはりいじめだったようです。
辰乃輔君は2016年4月、中学校に入学すると同時にサッカー部に入った。初心者だったために、同級生や先輩から「下手くそ!」「ちゃんと取れよ!」と言われたり、いじめのターゲットにされていく。悪口を言われたり、仲間はずれにされ、学校に行き渋るようになる。
小松田辰乃輔くんから、母親からもいじめを受けていることは学校に相談していたことがわかりましたが、学校の対応に少々驚かされました。
学校の対応
小松田辰乃輔くんの母親が顧問に相談した際の学校の対応は、次の通りに掛かれていました。
母親は顧問の教師に、辰乃輔君がされているいじめを伝えた。顧問は「知りませんでした、気をつけます。すみません」と答えた。しかし、その後もいじめは続いた。
担任にも相談した。クラスメイトの加害者に対してストレートな物言いで指導をしたが、その後は、担任が見えないところでのいじめが始まった。この点も母親は担任に伝えた。
1回目の自殺未遂
そして、教師もノートで小松田辰乃輔くんとやり取りをする等していましたが、問題は解決されず1週間後の9月19日、自室で1回目の首吊り自殺を図りました。
その後、校長が自宅を訪ねたようです。
しかし、学校には小松田辰乃輔くんのSOSは全く届いていなかったようです。
母親は「SOSに気がつかなかったのですか?」と聞いた。校長は「あれ(手紙)がSOSですか?」と言ったという。散々出していた手紙は、校長には響かなかった。
2回目の自殺未遂
校長が自宅を訪ねて以降も、小松田辰乃輔くんは担任に手紙を送るなどの行動を続けていたにも関わらず、その後は自宅訪問をする教師はいなかったようです。
そして、2回目の自殺未遂が起こります。
10月26日の夜、2回目の自殺を試みる。また、自室で首吊りをしようとした。このとき、学校に宛てた手紙にはこう書いていた。
〈ぼくは、学校のじゃまものなんだ。いじめられたぼくがわるい。学校の先生たちはなにもしてくれない。口だけ。電話もない。ずっと、考えたけど、学校は、ぼくに消えてほしいと思ってる。…(略)…紙に書けるなら口で言えると言ったきょうとう先生。うまく口じゃつたえられないから手紙なんです〉
この時、警察から市の教育委員会に連絡が入り学校もアンケートをようやく行いますがその後の対応に驚かされます。
2回目の自殺未遂は警察から市教委に連絡をしている。その後、学校側は11月、ようやく、いじめの有無に関するアンケート調査を始めた。教頭から結果を伝える電話がかかってきて、「いじめはない」と言った。
〈ぼくのいじめは、なかった事になってるんですね。死んでぼくがいじめられた事を分(か)ってもらいます〉(11月25日)
正月明け、一度、学校へ通った。数日後、クラスで絵馬を飾ることになった。「いじめがはやく解決しますように」と願い事を書いた。すると、担任から「それは飾れない」と言われ、飾られなかった。「やっぱり、いじめを解決してくれないんだ」と思い、再び、学校へ行かなくなった。
これは、明らかに学校がいじめを隠したがっているようだと、小松田辰乃輔くんは思ったのではないでしょうか?
3回目の自殺未遂
それから、約半年後に3回目の自殺未遂が行われます。
3回目の自殺未遂は2017年4月10日。自宅近くのマンションから飛び降りた。近所に住む看護師がおり、心肺蘇生をしたことも影響してか、命をとりとめたが、足の骨を折る重傷で入院した。
このとき、辰乃輔君は「2年生になってもいじめが解決しない」などと書いていた。未遂から5ヶ月後、やっと退院できた。3度目の未遂でようやく、新任の校長は「いじめがあった」と認めたが、いじめの対応については、辰乃輔君側は、不十分と感じていた。当初は車椅子生活だったが、リハビリによって歩くことができるようになっていた。
ここまでして、ようやく学校はいじめを認めますが既に小松田辰乃輔くんの心はボロボロになっていたのでしょう。
学校や、教育委員会など、周囲の大人たちを信用できなくなってしまっている彼の心の声が直筆のノートに綴られていましたので、ご紹介します。
直筆のノート
直筆のノートはこちらです。
苦しい、つらいという言葉が何度も綴られていていてとても心が痛みます。
中高生や未成年の自殺が少しでも減って欲しいと思いますが、なぜなかなか減れないのでしょうか?
児童生徒の自殺者数の推移を見てみましょう。
児童生徒の自殺者数の推移
児童生徒の自殺者数の推移は、こちらです。
少子化で児童数が減っているにもかかわらず、自殺者数は減っていません。
自殺を食い止めるべく有効な手段がまだ取られていないことを残念に思います。
世間は小松田辰乃輔くんの自殺の話題をどのように見ているのでしょうか?
世間の声を確認してみましょう。
世間の声
世間の声はこちら。
そんな何回も。よほど心の傷が深かったんだろうと思う。
何回も行動を起こしていたにも関わらず、救えなかったことが残念です。
周りの人はどれほどこれまでも辛い思いをしてきたのだろう。
一番辛いのは、小松田辰乃輔くん本人だったとしても家族もとても辛かったことでしょう。
保護する事は出来なかったのかな
何度も死のうとしているなら専門病院で入院させる手だてもあるような気がするけどね
学校以外にも彼を救える、機関は無かったのか?
もしもあったのならばと、思ってしまいます。
亡くなった彼が今、心穏やかであってほしい。
これだけの回数自殺を試みたんだから、辛かった人生を終えて、せめて安らかに永眠できたらなと思います。
だけど、生きてる周りの人間は彼が幸せになるチャンスをサポート出来なかった事を考え、忘れず、原因をしっかり見つめてほしい。
彼の行動を無駄にせず、今後の改善につなげてほしいと思います。
まとめ
最後に、この話題を私なりにまとめさせて頂きます。
小松田辰乃輔くんは3回の自殺未遂を通して、何度も周囲にSOSを出してきました。
しかし、学校や周りの大人は彼の行動に十分に応えて挙げることができずに、更に彼の心の傷を深めてしまったように思います。
彼の行動を無にしないよう、しっかりと学校や教育委員会で対策を協議して再発防止に努めて欲しいと思いました。